Toolox®の研磨
- 粒度120等の粗いホーニング砥石で磨きます。 切削やEDMの跡はすべて取り除いてください。この作業はホーニング砥石の平面を使うことで表面を可能なかぎり平らで均質にすることができます。 方向を変えながら(X方向に)ホ―ニングを行います 。これにより 時間を節約しながら表面を均一に仕上げることができます。
- 粒度320等の細かいホーニング砥石を使用して上記と同じ方法で 磨きます。Step1のホ―ニングで除去しきれなかった跡 はここで完全に取り除くようにしてください。
- ダイヤモンドペーストを真鍮に塗布し、大まかに磨きます。粒 度は45 microns (μm)。ステップ2の研磨跡がすべて無くなる まで磨きます。
- 15 μmのダイヤモンドペーストを使って、ステップ3と同じ手順で磨きます。 ステップ3の研磨跡がすべて無くなるまで磨きます。
- 7 μmのダイヤモンドペーストを使って、ステップ4と同じ手順で磨きます。ステップ4の研磨跡がすべて無くなるまで磨きます。
- 7 μmのダイヤモンドペーストをファイバーまたはプラスチックに塗布し、 ステップ5の研磨跡がすべて無くなるまで磨きます。
- 3 μmのダイヤモンドペーストをファイバーまたはプラスチックに塗布し、 ステップ6の研磨跡がすべて無くなるまで磨きます。 (「ニュアンス」という言葉を用いるのは、この時点では表面がすでに傷を裸眼では確認できないほど滑らかになっているからです。)
- 3 μmのダイヤモンドペーストをフェルトに塗布し、 ステップ7の研磨跡がすべて無くなるまで磨きます。
- 3 μmのダイヤモンドペーストをコットンに塗布して、最終研磨を行います。この工程を手作業で 行って最終的な光沢を出します。 表面全体に均一な光沢が出るまで 続けます。
Toolox®研磨時の留意点
適切なケア
研磨の各ステップでは、 それまでのステップで付いた跡や傷を完全に取り除いてください。 例えば、ステップ3の研磨が十分でないと、 ステップ2で取り切れなかった傷が残った状態となり 、たとえ取り除こうとしても完全に取り除くことはできません。ステップ3に戻り、この工程を完全にやり直してください。残念ながら近道はありません。
清潔に保つ
次のステップに進む前に必ず、加工対象物の汚れを完全に取り除き、前のステップで出た粗い粒子等が加工対象物の表面に触れないように注意してください。例えば、ステップ4で使用したダイヤモンドペースト (15ミクロン)が(7ミクロンのダイヤモンドペーストを使用する)ステップ5でも残っていた場合、たとえどれだけ細かい粒子のペーストで磨いたとしても、15ミクロンのペーストの粗い粒子が表面に傷を付けてしまいます。磨き過ぎに注意。
軟らかい素材(フェルト等)を使った過度の研磨は「オレンジピール」のような表面を生み出します。前のステップからの傷を取り除こうと研磨をやや多めに行いたい衝動に駆られがちですが、これでは表面にオレンジピールのような凹凸ができる恐れがあります。さらに、どんなに粒子の細かいダイヤモンドペーストでもある程度の研磨作用があるため、局所的に集中的に磨くことで表面が波状になります。
Toolox®のテクスチャリング
認められたサービスと品質
Toolox® 33とToolox® 44はエレクトロスラグ再溶解(ESR)鋼の特性を持つ、均質性と清純度の高い素材です。均質性の高いToolox®はテクスチャリングに適しています。当社はStandex、Surface Etching Cooperationをはじめ様々なテクスチャリング協会の認定を受けています。