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10月5日, 2015 00:00 CET

なぜ Hardox 600が高クロム白鋳鉄、ニハード、ハードフェーシングに太刀打ちできる理由

究極の硬度と靱性を誇る耐摩耗鋼板Hardox® 600は、過酷な摩耗条件に適しています。高い硬度を持ちながら、切断や溶接が可能です。

Hardox 600とは?

Hardox 600は優れた耐摩耗性が要求される用途に適した、調質済みの耐摩耗性マルテンサイト鋼板です。600ブリネルの硬度を実現し、優れた溶接性、硬度、靱性を兼ね備えています。他の多くの耐摩耗鋼にはない、工場での優れた作業性を備えると共に、耐摩耗性を犠牲にして衝撃強度を高める必要性がありません。

詳しい寸法と仕様については製品データシートをご覧ください。

Hardox 600に適した用途

もし部品が900–1000ビッカース(HV)の非常に硬い研削材にさらされている場合、600ブリネルの耐摩耗鋼板を使用すれば部品の耐用年数を大幅に伸ばすことが可能です。

Hardox 600は硬度の劣る鋼板にとどまらず、ハードフェーシングやオーバーレイ、クロム白鋳鉄、セラミックの代わりに使用することが可能です。Hardox 600はその特性により、 材料の破砕や破壊につながる衝撃に耐えることができます。

クロム白鋳鉄

鋼種は主にNi-Cr (Ni-Hards)、Cr-Mo、high Crの3種類です。これら素材は主に、オーステナイト系またはマルテンサイト系マトリクスの沈降クロム炭化物で構成されています。

  • クロム白鋳鉄の低い破砕・衝撃耐性は摩耗部品の割れの影響を受けやすくします。
  • その組成と含まれる炭化物が原因で、溶接、切断、機械加工といった通常の工場での工程は困難です。
  • 鋳造物は金型サイズが固定されているため、部品設計上許される柔軟性は限定的なほか、最適なフィッティングのための公差もわずかです。

ハードフェーシングとオーバーレイ

オーバーレイやハードフェーシングには幅広い組成や硬度レベルがあります。白鋳鉄同様、その耐摩耗性はマルテンサイト系またはオーステナイト系マトリクスのクロム炭化物の沈殿物によって生まれます。

  • オーバーレイの製造では、溶接時の集中的な加熱や冷却により、板のゆがみや深刻な割れがよく発生します。これは高衝撃環境にとって有害で、オーバーレイ部分の破損や剥離を引き起こします。
  • 溶接やハードフェーシング沈降物の溶射で起こる希釈により、ハードフェーシングビードの一部が激しい摩擦にさらされた際に剥がれ落ちることがよくあります。
  • 耐摩耗オーバーレイの表面仕上げが十分でない場合、摩擦が生じて、機械に材料が膠着する恐れがあります。

セラミック

アルミや酸化ケイ素といったセラミック材料はその非常に高い硬度 (1800–2000 HV)により、優れた耐摩耗性を発揮します。

  • ただし、靱性が低いため、その用途は中程度の衝撃にさらされる用途に限定されます。
  • セラミックは溶接ができないため、代わりにより高価なアタッチメントソリューションの検討が必要となります。
  • セラミックは、高い材料コストと相まって、重摩擦環境では限定的な用途しかないと見なされてきました。

Hardox 600の性能は?

摩耗への耐性は素材固有の特性ではなく、用途に左右されます。ある状況下で優れた耐摩耗性を発揮する材料でも、異なる状況下では十分な性能を発揮しない可能性があります。材料の選定は単純ではなりません。摩耗に関するノウハウや、用途、デザイン、整備・保守、ルーティン、工場での要件、材料・加工費といった実際的な問題を考慮することが求められます。

グラフは、900–1000 HVの研削材にさらされた場合のHardox 600とその他の鋼種であるクロム白鋳鉄、炭化クロム高含有ハードフェーシング沈降物/重層、セラミックの摩耗寿命を相対的に比較したものです。

一般的に、Hardox 600の耐摩耗性はこれらの耐摩耗素材より幾分劣ります。しかし、特定の条件下ではHardox 600は炭化クロム鉱含有鋳物やハードフーイシング沈降物と同等、またはそれより優れた耐摩耗性を発揮します。

機能を考えた場合、摩耗部品の性能を決定する硬度や硬い炭化クロムの割合において、耐摩耗性は唯一の要素ではありません。割れによる影響の受けやすさもまた重要な要素です。この場合、Hardox 600は鋳鋼、オーバーレイ、ハードフェーシング沈降物を上回る衝撃靱性を有します。

利点

Hardox 600には他にも以下のような利点があります。

  • 鋼板が広く流通している。
  • 全特性が納品時の鋼板に備わっている。
  • 追加の熱処理は不要。
  • 大きい面積も比較的低いコストで保護することが可能。
  • 鋼板内の特性が均一かつ一貫している。
  • 標準的な工場設備を使用して機械加工、溶接、切断が容易に可能。
  • スペアパーツの製造が迅速・容易にでき、直接装着や交換が可能。
  • 加工部品の精密な公差が容易に達成可能。
  • 優れた硬度、降伏応力、衝撃靱性を独自に兼ね備えることで、軽量な摩耗部品設計が可能に。
  • 優れた衝撃靱性

利点のまとめ

+ 優れた耐摩耗性

+ 機械加工性

+ 鋼板の入手が容易

+ 均一な特性

+ 溶接性

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= 使用時間当たりのコストが低い

Hardox 600が適した用途は?

Hardox 600はコンベヤーシステム、 ウェアストリップ、フィーダー、シュート、コンクリートミキサー等の用途や、その他高摩耗機械のライニングとして高い性能を発揮してきました。リサイクル業界では回転ハンマーやシュレッダーに使用されてきました。最高の性能を実現するには、Hardox 600耐摩耗部品をしっかりとしたサポートに固定して曲げを制限してください。構造負荷によって加わる負荷についても、低レベルに抑える必要があります。

詳しくは技術サポートまでお問い合わせください。